70年代の歌謡曲@『大人のソナタ』 |
「ヒット曲は読めないものである」そういっていたのは、都倉俊一さん。大いに共感した。今はレコード会社は、マーケティング部などといったくだらない部署をつくっているが、私もそれは意味がないと思っていた。だいたいマーケティング部があるレコード会社は、ヒットに乏しい(笑)。そろそろ気づいてもイイ頃ではないかと思っているのだが、気がつかないくらい鈍いから、ヒットも出せないんだと思う。
また日本の民謡と70年代の歌謡曲は、ラとドとレをメロディに多く使っているということから、一億人を魅了したのではないか?というような分析をしていた。洋楽と邦楽をミクスチャーしたような魅力が、70年代歌謡曲の特長なのではないかというのだ。ラとドとレをメロディに多く使う、というのは定石なのでなんとも言えないが、当たっているところもあるかもしれない。
百恵さんが引退してから、歌謡曲は終わったという分析もあった。私も80年代に入ってから、歌謡曲は終わったと感じることのほうが多いので、共感できると言ってもかまわないだろう。
個人的には、70年代の歌謡曲を伝える番組が、民放にひとつくらいあってもイイのではないかと思っている。たとえばひとりの歌手を3時間くらい特集するような番組はどうだろう。新御三家や岩崎宏美さん、ピンクレディや八代亜紀さん、五木ひろしさんなど、歌番組ではあまり歌わない当時の曲を生放送/生演奏で聴けたら…とふと思うのである。そういう機会がテレビにないから、youtubeで楽しむほかないのが現実なんだと思う。
もっと贅沢に、思い切った企画がテレビにほしいものである。