郷に入れば郷に従え。 |
私のようなタイプは、白内障になりやすいのだそうだ。要は、紫外線に目もやられやすいということ。事実、5月くらいから、毎年のように目が疲れやすくなる。なぜだろう…と思っていたのだが、そういうことらしい。「大ぶりのサングラスでも買いなさい」と鍼灸師の先生から言われてしまった。ただ大ぶりのサングラスは苦手だなあ。
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今日はある女優さんの撮影だった。私は新しい編集者を見守る係。早く現場を仕切ってもらえるようになってほしいので、その子に全て任せることにした。しかしたくさんのスタッフを抱え、どうしたらいいのかわからない様子。
「ヘアメイクが終わったあとすぐにメインの写真を撮ると、化粧崩れしにくい。だから女優さんもヘアメイクもその段取りだと納得してくれるよ」「撮影した写真は、先に事務所に選んてもらったほうが先方は喜ぶよ。しかも写真の差し替えはないし、あなたもデザイナーも手離れがイイはず」
これらをそっと彼女に伝えた。若いせいか、彼女はそれまであまり私の言うことを聴こうとしなかったが(笑)、その後は私に判断を委ねるようになってきた。
私も20代くらいの頃は、人の言うことなどほとんど聞かなかった(笑)。ただ経験を積むうちに、まずは今までのやり方どおりにやってみたほうがイイことに気がついたのだ。何らかの理由があってその方法でやっているわけで、自分の色は後からでもつけられる。まずは一通りのやり方を見て、その中で自分のやり方を構築していくほうがイイ仕事ができると思ったのだ。
いわば郷に入れば郷に従え、ということである。経験が少ないものは素直に聞いたほうが、早く仕事が運ぶ。若い頃はそこを最優先にすることができず、自我で仕事をしていた気がする(笑)。目的はイイ仕事をすることであるにもかかわらず。
年齢を重ねることは、悪くはないものだ。