ブラジル音楽の危険な誘惑。 |
こちらのインタビューを読むと、やはりいろんなものを聴いていたんだなあ…ということがわかった。5年前の24歳の時のインタビューのようだが、ティン・パン・アレーやツェッペリン、エドゥ・ロボ(!)まで。しかもNATSUMENまで出してくる。彼が列記したバンドは、私も大好きだ。ツェッペリンは捨て曲がないというのは、同感。ツェッペリンはどの曲も勢いがあって、完成度が非常に高い。それにしても野球少年が、エドゥ・ロボを出してくるとは!
エドゥ・ロボは、確かに頭がおかしい(笑:褒め言葉)。奇想天外で得体がしれない(笑)。そもそもブラジル人は何か特別な力を秘めてるのではないだろうか。同じ人間とは思えないくらい、体力も発想も持ち合わせている。とてつもなく大きな人々だ。(ちなみにブラジルの日系は、私と同じ名字の人が多い。一度ぜひとも行ってみたいと思う)
私も志村くんと同じ年齢の頃、ブラジル音楽に惹かれ、エドゥ・ロボもよく聴いた。当時、クラブを中心に〈Upa Neguinho〉が流行ったが、個人的にはそれよりもずっと好きな曲がある。それがこちらの〈Lero Lero〉だ。
■『camaleao』(1978年)に収録。今年人気のアーガイルのニットを着たジャケット。
20代の半ばの頃、この曲は本当によく聴いたものだ。ピアノのボイシングといい、メジャーへの転調といい…今でも素晴らしいと思う。ブラジルのポップスというのは、オチがどこにあるかがわからない。私をどこに連れて行ってくれるのか?といつも思わせる存在なのである。危険な誘惑というか…そういう匂いを感じてしまうのだ。
J-POPがつまらないのは、イントロでオチまで見えてしまうところ。おしなべて子どもっぽいのも、魅力に欠ける。ブラジルのポップスのようにイマジネーションを掻きたてるものがあればいいのだが。
■その演奏はミスタッチでは? と思ってしまうのだが、彼らにはタブーはないらしい(笑)。