村上春樹の良さとは。 |
ディレクションが仕事なので、黙って遠くから見守るだけ。代理店や事務所、媒体の方々に気を配り、私は一人立ち、その様子を眺める。
今日は、『風の歌をきけ』というDVDを観た。言わずと知れた村上春樹氏の作品。私の世代くらいの人間は、彼の作品が大好きという人が多い。だが私は、彼の作品が苦手。村上春樹ファンに言わせると“初期が最高!”などというが、初期の作品である本作などを読むと実に腹が立つ(笑)。
どうもこの空々しいセリフが嫌だ。作品のなかにひとつふたつあるのはいいが、この作品のほとんどが空かしたセリフばかりで、全く良さがわからない。こんなことばかり言うヤツが側にいたら、私は間違いなく口をきかなくなるだろうな(笑)。だけどこれが西洋ナイズされてかっこいいと感じてしまうのだろうか。いや、思春期だといいと感じてしまうのかな、とも思ったが、思えば私はその頃から嫌いだった(笑)。「小指?宇宙の果てよ」なんていうセリフ自体が恥ずかしい。私はやっぱり生理的に無理だ。
『風の歌をきけ』なら、『ノルウェーの森』のほうが好きだな。ファンにはええーーって言われそうだけど。世界的な文学者である彼のよさがわからない私。こればっかりは趣味なので、仕方がないと免じてほしい。
原作になぞられて映画も、いいと思うところがなかった。真行寺君枝はきれいだけど。