『炎の肖像』@横浜ジャック&ベティ |
理学療法士という仕事柄か、自分の身体のことを包み隠さず話ができたのも、私にとってはとてもありがたかった。私は上肢も下肢も内側が固くなりやすい(むくみやすい)タイプらしいので、これからは積極的にマッサージなども行っていきたいと思う。
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今日も横浜の阪東橋にあるジャック&ベティで、沢田研二さん主演の『炎の肖像』(74年)を観た。以前、この映画を観たのだが、ストーリーをすっかり忘れている自分に驚いてしまった(笑)。不思議なことに絵面は覚えているのだが、内容の記憶がないのだ。しかも沢田研二さんが自転車に乗るシーンからはじまっていたはず、などと勘違いしていたところも多い。今思うと、前回観たときには自転車のシーンから映画館に入って観たような気がする。冒頭のインタビューシーンや、殴られてボートに乗せられているシーンは全く記憶にないのだ。
この映画のストーリーの記憶がないのも、おそらく大したストーリーがないからではないだろうか。行きずりでトラックに乗ったり、恋をしたりはあるのだが、とにかく沢田研二としてのライブのシーンが多い。そのせいかストーリーを追うことを忘れてしまっていたのだろう。
私は〈勝手にしやがれ〉から沢田研二という人を知ったクチなので、74年頃の彼の活動はほとんど知らない。だから岸部一徳さんがいた頃の井上堯之バンドを、テレビで観た記憶がないのだ。しかしこの映画を観ると、一徳さんがいた頃の井上堯之バンドを観ることができる。希少な映像なのだ。
ロックンロールサーカスといわれるライブでは、一徳さんの素晴らしい演奏が堪能できる。沢田研二さんも美しいし、大野克夫さんや井上堯之さんも非常に若い。これを観るだけでも価値がある作品だと思う。
しかもこの作品は藤田敏八監督なので、お決まりのように秋吉久美子さんが脱ぐ(笑)。沢田研二さんのお父さんを演じる佐野周二さんのふがいなさや、トラック野郎を演じる地井武男さんの気風のよさも見どころのひとつだ。