岸辺のアルバム@TBSチャンネル |
菊正宗のCM曲は彼が歌っているようだ。歌がイイせいか、お酒もおいしそうに感じる。彼の起用はとてもよいと思う。
かつて菊正宗のCM曲を歌っていたのは、西田佐知子さん。私の大好きな歌手だ。なんと菊正宗は、この二人が歌ったカップリングCDを作ったらしい。実は私、これが欲しくて仕方がないのだ(笑)。明日からでも菊正宗を買って、応募しようかと思っている。プレミアになるだろうという横しまな考えも少しはあるけれど(笑:50,000名プレゼントじゃ、プレミアはないな)、それ以上にこの二人のカップリングに惹かれてしまったのだ。
いやあ〜欲しい。
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今日は一日中、テレビを観てしまった。それというのもTBSチャンネルの『岸辺のアルバム』(77年)を観てしまったからだ。祝日の一挙放送で、朝10:00から夜10:30まで全15話。CMもほとんどないので、オープニングテーマ曲の時間を活かして、台所に行ったり洗濯機の様子を見たりした(笑)。
それにしても山田太一さんはすごい。素晴らしい才能だ。ストーカーや出会い系を予言しているかのようなキャラクターづくり。セリフも洒落ている。余命幾許もない女性に男を買ったという内容にし、「(男を買うときにだけ)生きているという実感があるし、そういう自分を誇らしげに思う」といったセリフを入れる。また昭和ヒトケタの父が、家庭崩壊と自宅崩落を感じながら「俺にはこの家しかないんだよ」とひたすら、家を崩すまいとガムテープを貼るシーン。大人の美しさと情けなさをうまく折り混ぜながら、ごく一般の家庭の姿を描いている。
長男である国広富之さんは高校生役らしいが、今観ると20代後半に見える。姿はいささか大人っぽく見えるのだが、反抗期であってこころもピュアだ。心根は腐っていない。不思議なもので、家庭が壊れていても堤防が壊れていても、この時代には平和や安らぎを感じる。明日への信頼が感じられるせいか、自宅が壊れていても将来へ向けての希望が持てる。
余談だが、国広富之さんのガールフレンド・風吹ジュンさんの勤め先がモスバーガーだった。この時代からモスがあったことにも驚かされたが、当時のモスバーガーは実に味気ない店舗だということにも本当に驚かされた。
■八千草さんの役は、39歳(!)の専業主婦。昔の大人は落ち着いている。
山田太一さん、向田邦子さん、松木ひろしさん、佐々木守さん…。当時の脚本家は素晴らしい才能を持っている。しぐさで心理を描いたり、印象に残るセリフをうまく作品に放り込んだり…。しかもフィクションとノンフィクションを織り交ぜるのがうまい。素晴らしいと思う。これからも彼らの作品を追っていきたい。