父の初盆。 |
実家に、たくさんの籠もりが届いていた。
13~15日は親戚や町内会の人々、父の会社の取引先、学生時代の友人など、お客はあとを絶たたず、私はお茶出しや、あいさつ、お客様との会話に追われた。
お客様の中には、歯科医師夫婦もいた。
患者が先生にあいさつに行くという話はよく聞くが、先生が患者の家を訪ねるというのは、あまり聞いたことがない。話を聞くと、父はその歯科医師と頻繁に飲みに行ったらしい。
話していると、ユーモア豊かで、ユニークな先生だ。
父と気が合ったのもわかる気がする。
父が亡くなってはじめて、父の交友関係を知ることも多かった。
私自身も死んでから、私のことがわかるということもあるのだろう。
人間は、やはり孤独な存在だ。