敏腕な男たちの戦略会議。 |
とはいえ、私が得意なのはあくまでも〈商売〉の話。これくらい勝ち越しで、男性を口説けたらいいんだけど(笑)。口説くどころか私は、素敵だなと思う男性がいても、好きな素振りさえも見せない。無理。そんなの恥ずかしくてできるか!
ただ大部分の女の子たちは、きっちり戦略を立てて口説き落としているのだろう。コンペだったら、間違いなく負けるな(笑)。企画書を見せて欲しいくらいだ。
#
見落としていた番組をyou tubeで発見!これ、とても観たかったんだよね。久世光彦さん×阿久悠さん×沢田研二さんが組んだ『悪魔のようなあいつ』の誕生秘話が聴ける。
沢田研二さんの〈時のすぎゆくままに〉の作曲は、コンペだった。井上堯之さん、大野克夫さん、都倉俊一さん、井上大輔さん、加瀬邦彦さん、荒木一郎さんで競った作品だ。井上堯之さん、大野克夫さんはこの頃、すでにいっしょにバンドを組んでいたのだが、こういうときはお互い競い合う相手になる。
阿久さんの『夢を食った男たち』によると、二人の個性は驚くほど違うことがわかる。井上堯之さんは当初非常にギターがヘタで、あいつにやらせて大丈夫か?と思われるほどだったのだという。一方、大野克夫さんは神童といわれるほど、幼い頃から音楽の才能にあふれていた。しかも彼らは10歳近く年齢が違う。バンド名は先輩格である井上堯之のバンド、〈井上堯之バンド〉だった。だが、二人してコンペに参加すると、大野克夫さんに軍配が上がった。
これらの背景から考えると、反目するところがいろいろとあったのだろうと、推測される。時を待っていたかのように80年になると、井上堯之のバンドは解散する。
こういった背景はともかく、久世さんの「沢田研二のスケジュールを押さえた」というセリフがたまらない。できることなら、彼らの戦略会議に入ってみたかった。